Archive for 2012/07/24

データマイニングとアート

東大寺南大門 金剛力士像【吽形・運慶】

私は美しいものが好きです。
美しい音楽、美しい絵、美しいデザイン、美しい夕焼け。。。。

美しいデータ、私はこれも好きです。
一見無関係なような数字の羅列、しかしよく観察すると、そこには規則性のあるルールが存在する。こうしたものを見つけた時にゾクゾクします。これを行う技術がデータマイニングです。

データマイニングは彫刻にも例えられます。
漱石が夢十夜で書いたように、仏師・運慶は木を彫り刻むのではなく、木の中に埋まっているものをまるで土の中から石を出すように鑿(のみ)と槌で掘り出しました。

データマイニングにおけるモデル(分類器)も、これと同じで、データの中からルールを取り出します。

性能の良い分析モデルは、美しいルールを導き出してくれます。しかしこの分析モデルを形作るのは人です。その人の経験やセンスにより多分に結果が左右されます。そのため、データマイナーはある意味アーティストと言えると思います。

私の知り合いのデータ分析者の方にも、絵画や音楽が好きな方が多い気がするのは偶然でしょうか?

 

中小企業とベンチャー企業

先日、独立を視野に入れている方から質問を受けました。
「森本さんは、何がやりがい(モチベーション)なのですか?」と。
「その時は、チームをまとめて何か目標を達成するのがもともと好きなんですよ」
なんて話ましたが、後から考えてみるといろんなモチベーションがあることに気づきました。

お金?名声?、私も人間なのでもちろんこうした欲はあります。ただこれだけを目的にするのであれば、別に現在のBI、アナリティクス事業にする必要はありませんでしたし、どこかでやる気をなくしていたような気がします。

つまるところ、モチベーションの源泉は、イノベーション(世の中や業界を変えるインパクトのあること)を成し遂げられるかもしれないというワクワク感、そうなったら自分も周りのみんなも物心ともにハッピーになれるという期待感、が源であるように思います。

中小企業とベンチャー企業、どちらも企業規模でいうと同じカテゴリーかもしれませんが、この想いや野望を持っているかどうかが分かれ目だと思います。

KSKアナリティクスはベンチャー企業です。オープンソースとアナリティクスを武器に業界にイノベーションを起こす存在でありたいと思います。